小児疫学情報

侵襲性インフルエンザ菌感染症症例数年次推移(5歳未満小児 10道県)

2008年12月にインフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンが導入されたが、当初任意接種であったため、接種率が低く患者数の減少は認められなかった。2011年以降、多くの自治体で公費助成制度が導入され接種率が上昇したことにより、髄膜炎も非髄膜炎(菌血症、急性喉頭蓋炎等含む)も激減した。2013年4月のHibワクチン定期接種化後も、症例数は20例以下で推移し、侵襲性感染症の主体も非髄膜炎となっている。

侵襲性インフルエンザ菌感染症分離菌の血清型分布年次推移(5歳未満小児 10道県)

Hibワクチン導入直後は、分離菌のほぼ100%はHibであったが、公費助成が導入された2011年以降は、Hibの割合が大きく減少した。
2013年4月の定期接種化以降は、その主体はNTHi(無莢膜株)となっている。2018年、2020年、2021年にHibが分離されている。
また、Hib以外の莢膜株であるHia(a型)、Hie(e型)、Hif(f型)も分離されるようになってきている。

成人疫学情報

年別分離菌株の血清群(n=430, 2013~2023年, 2024年3月1日時点)

各年の男女別症例数(n=429, 2013~2023年, 2024年3月1日時点)

※調査票に性別の記載がなかった1例を除く

年齢層別症例数(n=427, 2013~2023年, 2024年3月1日時点)

※調査票に年齢もしくは性別の記載がなかった3例を除く

まとめ

  • 2019年まで症例数(菌株数)は徐々に増加し、コロナ禍の2020~2022年は減少、2023年は再度増加した
  • 血清型は無莢膜型が大部分を占め、莢膜型の中ではf型が最も多く報告された
  • 期間中、多くの診断年で男女比はほぼ1:1であった
  • 症例は60歳以上が多くを占めた
  • 70~89歳では男性が多かった一方、20~49歳では、女性が多かった